エギングは、エサ釣りや他のルアー釣りと比べて、アクションをつけないと釣れにくいという特徴があります。
そのため、
「江ノ島でアオリイカが釣れると聞いて、エギングをやってみたけど釣れなかった」
「エギングを始めたけど、釣れる気がしない…」
ということもあるでしょう。
この記事では、江ノ島のエギングで、最初の一杯を釣るために必要なコツをお伝えします。
江ノ島でアオリイカを釣りたいなら、9月中旬以降の夕マヅメ〜夜がオススメ
個人的に、江ノ島でアオリイカを釣るのに一番大切なのは、季節と時間帯だと思っています。
オススメの季節は、秋(9月中旬以降)です。
この時期のアオリイカは、春に生まれた新子(しんこ)が少し大きくなって、エギに反応を示すようになっています。
警戒心よりも好奇心が強いため、他の時期よりも圧倒的に釣りやすいのです。
ただ、9月中旬以降といっても「本当に今の時期で合っているのかな?」と不安になることもあるでしょう。
そういった時は、釣り場の地面を見てください。
アオリイカが釣れる時期になると、アオリイカの墨で黒くなっている部分があります。

このような墨跡は、そこでアオリイカが釣れたという証です。
墨跡を見つけたら、可能性を信じてエギを投げていきましょう。
釣りをする時間帯については、日没前後1時間の夕マヅメ〜夜が良いでしょう。
アオリイカの視力は、人間でいうと0.6程度あるそうです。
なかなかに見えているので、明るい時間よりも暗い時間のほうが警戒心が薄れて、釣りやすくなります。
アオリイカを釣るための補足
さらに釣りやすい条件を挙げるとすれば、潮回りは中潮〜小潮ですね。
「潮は動いているけど、そこまで大きくは動かない」という条件がいいように思います。
また、海面は穏やかなほうがチャンスが大きい印象です。
あとは、雨ですね。
アオリイカは雨(淡水)を非常に嫌うので、大雨の翌日などは釣れにくくなります。
逆に小雨程度なら、当日降っても大きな影響はありません。
ただ、ベストチャンスを待っているとなかなか釣りに行けないので、あくまでも補足として考えておいてください。
釣行回数を重ねることが、何よりも釣果につながりやすいです。
アオリイカが釣りやすい場所は?

表磯や裏磯での釣果報告も目にするかもしれませんが、夜という時間帯や、足場の安定感を考えると、湘南大堤防がオススメ。
筆者自身、初めてエギングでアオリイカを釣ったのも、湘南大堤防です。

湘南大堤防には、足場の高い上側と、足場の低い下側がありますが、どちらでもアオリイカは釣れます。
堤防の上側は割とどこでも釣果が期待できますが、下側の場合は堤防の先端に近いほど釣果が期待できます。
エギの動かし方と釣り上げ方
エギをキャストして、着水したらリールからラインが出るのを止め、20秒くらい待ちましょう。
20秒経ったら、竿を強めに上へ振り上げては戻し…という、いわゆる「シャクリ」を2〜3回繰り返します。
そうしたら、リールを少し巻いてラインのたるみを取り、また20秒くらい待ちます。
基本的には、これの繰り返しです。
イカのアタリは、エギを動かすのを止めた直後に出やすいので、意識を集中させておきましょう。
アタリは、
- ラインがパンと弾かれる
- エギの動きを止めた直後なのにラインの張りがなくなる
- 思いっきりラインが引っ張られる
といった形で出ます。
アタリを感じたら、強めに竿を立ててエギにイカを掛け、イカの重さを感じながらゆっくりと巻いてきましょう。
エギの針の部分(カンナ)にはカエシがついていないため、ラインの張りを緩めるとイカが逃げてしまいます。
そのため、イカが掛かったら絶対に竿先は下げずに、常に重さを感じておくことが重要です。
水面からイカを抜き上げる時も、竿先を時計の9時より下にするのはNG。
竿先は10時〜11時くらいの位置で、リールで十分にラインを巻き取ってから、ゆっくりと抜き上げるようにしてください。
エギが根掛かりしてしまったら
湘南大堤防の付近には、大きな岩が海底から突き出している部分も多いです。
また、足場の低い下側では、いろいろな障害物が海底に沈んでいます。
そのため、何度か根掛かりをすることがあると思います。
「根掛かりしちゃったかも!」
と思った時は、一旦リールから糸を出し、ラインを緩めて数秒待ってみてください。
潮に流されて、エギが障害物から外れることがあります。
なかなか外れない時は、周りに注意をしながら、竿をいろいろな方向に振ってみましょう。
この時、あまり力を入れすぎると竿の破損に繋がるので、無理は禁物です。
「いろいろやっても、どうやっても外れそうにない」
という時は、最終手段としてラインを切るしかありません。
海の中に残してしまうラインを極力少なくするために、ラインを手で持ってグッグッと引っ張りましょう。
PEラインだと特に手が痛くなりやすいので、グローブやタオルなどを使うと安心です。
なお、リールとラインが一直線になるような感じで、タックル全体でラインを引っ張ると、リールの破損につながります。
そのため、ラインの張りが強くて怪我をしてしまいそうなど特別な事情がない限りは、ラインを手で持って引っ張るのがオススメです。
江ノ島でエギングする時の注意点
江ノ島のエギングでは、安全面と、釣れやすさ(釣りのやりやすさ)の観点から、3つの注意点があります。
ヘッドライト必須!ライフジャケットもお忘れなく
エギングは基本的に暗い時間の釣りになりやすいため、手元や足元を照らすヘッドライトが必須です。
また、湘南大堤防の上側は足場が高く、落水してしまうと堤防に戻れるような場所が近くにないため、大変危険です。
万が一に備え、ライフジャケットを着用しましょう。
堤防の近くには岩礁帯もあるため、自動膨張式ではなく、股紐の付いた浮力体式のライフジャケットがオススメです。


他の人や海面は極力照らさないように
ヘッドライトは、手元や足元を照らすために使いましょう。
他の人を照らしてしまうと、眩しくて迷惑になります。
また、海面を照らすとイカを警戒させてしまう可能性があるため、こちらも注意が必要です。
風が強い日は諦めるのが吉
9月頃は台風のシーズンでもあり、風の強い日が多いです。
風が強いと、エギを動かしても、ちゃんと動かせているのか手元に伝わってきません。
また、糸が風に煽られてエギを引っ張ってしまい、不自然な動きになります。
好奇心が強い時期のアオリイカといっても、不自然な動きをするエギにはさすがに警戒心が強まり、なかなか釣れてくれません。
風速の目安として、6m/sくらいからエギングをするのが難しくなってきます。
特に横から吹く風は、エギングの大敵です。
逆に、追い風や向かい風の場合は、意外と釣りがしやすい場合もあります。
江ノ島ヨットハーバーの気象観測装置がオンラインで見られるので、釣り場の風速については、こちらが参考になるでしょう。
江ノ島で釣果につながるエギングタックル
江ノ島だからといって、特別なタックルは必要ありません。
- 8フィート前後のML〜Mロッド
- 2500番〜3000番のスピニングリール
- 0.6号〜0.8号のPEライン
- 2号(8Lb)程度のリーダー
上記のような、一般的なエギングタックルで大丈夫です。
何を選べばいいかわからない場合は、有名釣具メーカーでエギングに特化したブランドがあるので、その入門機一式で揃えると安心でしょう。
DAIWAであれば、エメラルダスX。
SHIMANOであれば、セフィアBBです。
不安な場合は、釣具屋の店員さんに聞きながら揃えてみてください。
なお、金額としては、30,000円前後で一式揃えられると思います。
筆者のエギングタックル一式も紹介しますので、必要であれば参考にしてみてください。
エギングタックル一式 | |
---|---|
ロッド | DAIWA エメラルダスX 83M |
リール | DAIWA エメラルダスX LT2500S-H-DH |
ライン | DAIWA PEライン UVFエメラルダスデュラセンサーX8+Si2 0.6号 150m |
リーダー | DAIWA エメラルダスリーダー ナチュラルグリーン 2.0号 35m |
スナップ | YAMASHITA EGI-OH エギングスナップ S |
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エギのサイズは2.5号がオススメな理由
江ノ島には、数多くのエギ釣り人、通称「エギンガー」がいます。
そして一般論として、エギのサイズは3号を中心にローテーションすることが推奨されています。
最初に3号でイカの反応を探ってみて、反応がなければ2.5号に落とすといった流れですね。
つまり、基本的にたくさんの3号エギが投入されているということです。
そこで最初の一杯を釣るためには、他の人よりもワンサイズ小さなエギ、つまり2.5号を投げ続けることが選択肢になります。
筆者自身、エギング1年目から江ノ島で3杯のアオリイカ+1回のアタリ(イカパンチ)を経験しましたが、全て2.5号での結果でした。
3号のエギも投げていたのですが、筆者の場合は、なかなか釣果につながらなかったです。
オススメなエギのカラーは?

個人的には、グロー(夜光)ベースに、緑やピンクがいいかなと思っています。
江ノ島周辺の海は緑っぽい色で、少し濁っていることが多いので、目立つ色が効きやすいのでしょう。
他には、オレンジ色のエギを投げている人も結構見かけます。


江ノ島のエギングまとめ
「江ノ島でなんとしてもアオリイカを釣りたい!」
ということであれば、次のことを頭に入れておいてください。
- 時期は9月中旬以降
- 時間は夕マヅメ〜夜
- エギのサイズは2.5号
- ヘッドライトとライフジャケットは必須
- 釣行回数が釣果のカギ
ちなみに、アオリイカの味は絶品なので、釣れたらぜひ持ち帰って食べてみてください。
生でも、揚げても、焼いても、何しても美味いです。
持ち帰りには、イカ墨で汚れないためのジップロックと、鮮度を保つための小さめなクーラーボックス+保冷剤があると安心です。

それでは、レッツエギング!